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 恋愛の男の正直な気持ちを、透明感あふれる極上のハーモニーで届ける男性ボーカルユニットeyes。「ちょうど4年前の今日、初めて3人が会ったんです」。桜が満開を迎えていたインタビュー当日、メンバーはその出会いを打ち明けてくれた。

 リーダーのkentaは、当時リーダーを務めていたボーカルコーラスグループLUV and SOULの活動休止にあたって、新たな道を共に歩んでいけるメンバーを探していた。「同じ年代で、ハングリー精神が半端じゃなく、いつでも崖っぷちの気持ちで、聴いてきた音楽が同じような人」。そんな希望に知人が紹介してくれたのが、Super studio underbarというバンドでツインボーカルを務めていたyas.とkazuだった。彼らは現在のバンドの活動から、もう一つ上のステージへ飛躍できる何かを探していた。kentaは事前に渡された彼らの音源を何度も聴き込み、自分の声質と合うだろうかと熟考した上で対面に臨む。待ち合せ場所に先に来ていたyas.は、kentaが入ってくるなり「本物だ」と感じたという。「歩き方、身振り、目の力、しゃべり方、全部が力強くて逞しく見えました」。初顔合わせで緊張していたkazuも、「3人で集まった時に、新しい何かが始まるんだって言うドキドキ感」をすぐに感じた。

 その場で新ユニットの結成が決まるが、最初のリハーサルではまったくうまくいかなかったという。kentaは「想像していたのと違って、もう辞めようかなとも思ったんですけど、バラバラに活動してた人たちが“音楽が好き”という同士で集まって、一緒に新しいものを発信していくと決めたからには、もっと必死になってやってみよう」と決意する。そして3人はeyesとして同じベクトルを歩むべく、3年近くにわたる合宿生活を始めるのだ。学生でも友人でもなく、大人になって自分の生活リズムが確立されてから他人と共同生活をするのはなかなか勇気のいること。実際にyas.は最初抵抗があって、なかなか飛び込めなかったという。しかし、この期間がeyesを単なる個人の集合から、三位一体ともいえる深いハーモニーを生み出すユニットへと脱皮させる。kazuは、「自分としてあるより先に、eyesとしての誰々という意識がまず第一にあるようになった」という。「毎日日々を重ねることによって、自分たちのグルーヴやヴァイブスが生まれるようになったんです」。kentaの決断は確信へと変っていた。

 合宿生活を通したお互いの理解と、他者と向き合うことによって逆に自分自身の個性に自覚的になることによって、曲作りはより豊かなものになっていく。最新シングル「アリガト。」は男女の別れを、悲しみではなく、自分を成長させてくれた恋愛への感謝という気持ちで歌ったナンバー。作詞を担当したyas.とkazuは、イメージした女性像に自分たちの経験の中から、同じ境遇で味わった感情やエピソードを持ち寄って作り上げた。「急に泣いたり笑ったりする度に戸惑っていたんだよ はじめの頃は/いつからだろう そんな姿がとても可愛く見えて嬉しかった」「服を買いに出かけたはずだったのに買えったら嬉しそうに子犬を抱いていた/いつも一緒に居たはずなのに予想つかないキミといて楽しかった」。雰囲気で書いたフレーズがひとつもなく、「声」と同じレベルで「言葉」が大事にされていることがよく分かる。美しいハーモニーの中で、リアリティあふれるディテールが映像のようにクッキリと立ち現れること。ここにeyesの最大の良さがあるのだ。

 カップリングに収められた「kiss」は、kentaが作詞作曲を担当。こちらは、タイトルの「kiss」という言葉を一度も使わずに、曲全体でより深く大きなkissをひとりの女性に捧げるハートフルナンバーだ。「不器用だけど君が好きだよ/今は照れずに言えるけど/もし君が信じなくても/生涯かけて/君の心に愛を贈り続けて/信じさせる」。これもまた男の正直な気持ちが伝わってくるが、実際に過去の恋愛で愛情が上手く伝わらずに「何を考えてるか分からない」と言われることが度々あったというkentaが、「とにかくオレの話を聞いてくれ」という気持ちで綴った、男の優しさに包まれる名曲だ。

 メンバーの個人的体験からスタートして、3人が共有している「eyes」のイメージに落とし込み、真摯なメッセージをひとつの声で形作る作品の数々。そこに加わる30代の男のセクシーさに、女性ならずとも魅了されるに違いない。

オフィシャルHP:http://www.eyes-tv.com/

最新single「アリガト。」 絶賛発売中!
1,260円(税込) TKCA-73405 徳間ジャパン

Interview&text : Eiji Kobayashi


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